海外赴任が決まったとき、忘れられがちなのが「自宅で契約している光回線やホームルーターをどうするか」です。解約するのか、賃貸物件の退去に合わせて撤去工事が必要なのか、違約金はかかるのか。回線の種類ごとに手続きが違うため、出国前にやることをまとめます。あわせて、一時帰国したときのネット環境の選択肢も紹介します。
- 解約の申込み先
- フレッツ光はNTT東西、光コラボはドコモ光等のコラボ事業者、ホームルーター(WiMAX・SoftBank Air)は契約中のキャリア窓口へ連絡する
- 違約金・工事費残債
- 更新月以外の解約は違約金が発生する場合がある。工事費を分割払い中の場合、解約すると残額が一括請求されることが多い
- 撤去工事
- 賃貸物件では退去までに撤去工事が必要な場合がある。持ち家で維持する・次の入居者に設備を引き継ぐ場合は不要なこともある
海外赴任前、自宅のWi-Fi(固定回線)はどうする?
自宅のインターネット回線は、大きく「光回線」と「ホームルーター(WiMAX・SoftBank Airなど)」に分かれ、さらに光回線は「NTT東西の直販(フレッツ光)」か「光コラボレーション事業者(ドコモ光など)」かで解約の窓口が変わります。共通して確認すべきなのは、解約の申込み先、違約金・工事費残債の有無、撤去工事の要否、の3点です。
光回線(NTT東西・フレッツ光)
対象例:フレッツ光(NTT東日本・西日本直販)
解約の申込み先・流れ:Web(NTT東日本は個人契約ならWeb限定、法人・NTT西日本は電話も可)で解約申込み→契約確認の連絡→レンタル機器の返却キット送付→(必要な場合)撤去工事→解約完了、という流れ。担当者からの完了連絡をもって手続き完了となり、フォーム入力だけでは終わっていない。
違約金・工事費残債:「にねん割」(NTT東日本)「光はじめ割」(NTT西日本)等の割引プランに加入している場合のみ違約金が発生。プロバイダ側の最低利用期間に基づく解約金(3,000円〜数万円)が別途かかる場合もある。初期工事費を分割払い中の場合は残額を一括請求。
撤去工事・機器返却:撤去工事は物件都合や利用者の希望がある場合のみ実施。2026年4月1日以降の申込み分から、工事担当者が訪問する「派遣工事」は有料化。利用者自身でレンタル機器(ONU等)を取り外して返却キットで返送する「無派遣工事」は引き続き無料。
出国前に確認すること:コラボ光(ドコモ光・BIGLOBE光等)を利用中の場合、NTT東西では解約手続きができず、契約している光コラボ事業者側への連絡が必要。賃貸物件の場合、撤去工事の要否は大家・管理会社の意向次第のため退去前に確認する。レンタル機器の返却キットは退去後に転送されない可能性があるため、確実に受け取れる住所を指定する。
光回線(光コラボレーション事業者)
対象例:ドコモ光など
解約の申込み先・流れ:NTT東西の回線を借りて提供する「光コラボ」のため、解約手続きは契約している事業者(ドコモ等)側の窓口(My docomo / 電話 / ドコモショップ)で行う。NTT東西への直接連絡は不要(できない)。
違約金・工事費残債:2022年7月1日以降の契約では、更新月(契約満了月を含む3か月間)以外の解約で違約金が発生(例:戸建て5,500円・集合住宅4,180円)。工事費残債がある場合は残額が請求される(2022年7月以降契約は分割上限24回)。単独プランの場合はプロバイダ側の解約金が別途発生する可能性がある。
撤去工事・機器返却:撤去工事は任意(自由)。契約者が希望しなければ実施されず、回線設備は宅内に残置される。撤去工事費は原則無料だが、建物側の修繕が必要な場合は追加費用が発生する。有料の「派遣工事」費用はNTT東日本=戸建13,200円・集合住宅11,000円、NTT西日本=戸建20,900円・集合住宅14,300円(二次情報)。無派遣工事(機器返却のみ)は無料。
出国前に確認すること:賃貸物件で原状回復を求められる場合は撤去工事が必須になることがあるため退去前に大家・管理会社へ確認する。工事費残債・違約金の合計で数万円になるケースがあるため、更新月を確認したうえで解約タイミングを検討する。
ホームルーター(WiMAX)
対象例:UQ WiMAX
解約の申込み先・流れ:my UQ WiMAXまたは電話で解約手続き。工事不要(無線のため物理的な撤去作業がない)。
違約金・工事費残債:現行の「期間条件なし」プラン・「ギガ放題プラスS」等は契約解除料なし。旧型の長期契約プラン(UQ Flatツープラスなど、最長49か月契約)は、契約満了月・更新月以外の解約で契約解除料10,450円(税込)が発生する場合がある。
撤去工事・機器返却:該当なし(無線ルーターのため撤去工事は発生しない)。機器はすべて購入品扱いのため、解約後の返却は不要(SIMカード・書類の返却も不要)。
出国前に確認すること:契約中のプランが「期間条件なし」か長期契約プランかを、my UQ WiMAXで事前に確認しておく。長期契約プランの場合は契約満了月・更新月を確認したうえで解約タイミングを検討する。
ホームルーター(SoftBank Air)
対象例:ソフトバンクエアー
解約の申込み先・流れ:解約手続きは電話(SoftBank Airサポートセンター)のみで、My SoftBankやソフトバンクショップ店頭では解約できない。解約日は連絡日にかかわらず月末扱いとなり、月額料金は日割りされない。
違約金・工事費残債:2021年9月15日提供開始の「Air 4G/5G共通プラン」「契約期間なしプラン」であれば違約金は0円。ただし端末を分割購入している場合、購入から48か月以内の解約では「月月割」による相殺が終わっていない残債が請求される(実質0円化には48か月の継続利用が必要)。
撤去工事・機器返却:工事不要(無線のため撤去作業は発生しない)。ただし端末をレンタル契約している場合、解約日の翌月20日必着でAirターミナル本体・電源アダプター・LANケーブルを返送する必要がある(返送料は契約者負担、着払い不可)。期限を過ぎると違約金が発生し、最大33,000円になる場合がある。
出国前に確認すること:解約は電話窓口のみのため、出国直前は電話が混み合う可能性を見込んで早めに連絡する。端末がレンタルか購入かを事前に確認し、レンタルの場合は返送の宛先・期限(解約月の翌月20日)を把握しておく。
出国前にやっておくべきこと
- 契約している回線の種類(NTT直販 / 光コラボ / ホームルーター)と、解約の申込み先を確認する
- 更新月・契約満了月を確認し、違約金が発生しないタイミングを見極める(分割払い中の工事費残債は更新月に関係なく残額請求される点に注意)
- 賃貸物件の場合、撤去工事の要否を大家・管理会社に確認する
- レンタル機器がある場合、返却の要否・返却先・返却期限を確認し、確実に受け取れる住所を指定する
一時帰国のときのネット環境はどうする?
自宅回線を解約したあと、一時帰国のたびに数日〜数週間だけネット環境が必要になることがあります。このくらいの期間であれば、回線を再契約するより、空港や宅配で受け取れる短期レンタルWi-Fiのほうが手軽で割安なケースが多いです。
| サービス | 最短レンタル期間 | 料金の目安 | 受け取り方法 |
|---|---|---|---|
| WiFiレンタルどっとこむ(株式会社ビジョン運営) | 最短1日から。公式に「一時帰国」を明示的な利用シーンとして掲げた専用ページを持つ(旅行・帰省・入院・引越しの一時的な回線工事待機期間等と並列)。 | 4G無制限機種で30泊31日618円(税込・手数料込総額)〜という例が価格.com経由の情報で確認できる。機種・データ容量により幅広く、公式では料金は都度プラン診断で確認する形式。 | 宅配・コンビニ・空港カウンター(成田・羽田・中部・関西・伊丹・小松・新千歳・福岡・那覇・鹿児島の国内10空港)に対応。16時までの申込みで原則即日発送(365日対応)。往復送料無料。 |
| グローバルWiFi(国内用・株式会社ビジョン運営) | 不明(国内用ページに具体的な最短日数の明記は確認できず。海外用は1日単位)。 | 不明(海外用の参考値として1日380円〜970円程度という二次情報はあるが、国内用の正確な料金は公式ページで個別確認が必要)。 | 全国の主要空港カウンターに対応(WiFiレンタルどっとこむと同一運営会社のため拠点網は重複する可能性が高い)。 |
| WiFiBOX(テレコムスクエア運営) | 1日単位。Web予約後、当日でも全国の専用機(ロッカー型)で無人受け取り可能。 | 国内専用の「1日のデータ使用量に制限はないが、3GB/日を超えると最大1Mbpsに速度制限がかかるプラン」が公式に明記されている。具体的な日額は公式の価格ページで機種・期間ごとに確認する形式(二次情報では無制限プラン1日538円という例あり)。 | 空港・駅構内・商業施設・ホテル等の無人ボックス(QRコード読み取り式)での受け取りに対応。カウンター対応の人員を介さないため待ち時間が少ない。 |
| e-ca(イーカ) | 1日〜(1〜9日間は220円(税込)/日、10〜31日間は一律2,200円(税込)、32日間以上は2,200円+32日目以降70円(税込)/日)。 | 上記の通り日数に応じた段階制。別途、受取手数料(1台550円・2台以上1,100円、宅配・空港共通)と返却手数料(空港550円、コンビニ・PUDO650円、集荷800円、ポスト返却517円)がかかる。 | 宅配(ホテル・滞在先への配送含む)、全国の主要空港カウンター受取に対応。日本国外からの申込みも可能で、海外専用の問い合わせ窓口が用意されている点が他社と異なる。 |
よくある質問
Q. 光回線を解約せず放置していたらどうなる?
A. 料金の支払いが続く限り契約自体は残りますが、長期間の未払いが発生すると強制解約になる可能性があります。海外からの支払い手段を確保していない場合は、出国前にきちんと解約手続きを済ませておくのが安全です。
Q. 一時帰国のたびに実家のWi-Fiを使えば十分では?
A. 実家に頼れる場合はそれで十分です。ホテル滞在や実家が遠方の場合、短期レンタルWi-Fiのほうが身軽に持ち運べて、数日単位の利用でも料金が割高になりにくい傾向があります。
Q. 出国前や一時帰国中、自宅にまだWi-Fiが無い期間はどうする?
A. 短期レンタルWi-Fiのほか、契約している格安SIM(寝かせSIM)のプランを一時的に大容量プランへ変更し、スマートフォンのテザリングで代替する方法もあります。詳しくは格安SIM(寝かせSIM)比較を参照してください。
出典・更新履歴
出典:光回線(NTT東西・フレッツ光) 公式情報一次情報で確認済み
出典:光回線(光コラボレーション事業者) 公式情報一次情報で確認済み
出典:ホームルーター(WiMAX) 公式情報一次情報で確認済み
出典:ホームルーター(SoftBank Air) 公式情報一次情報で確認済み
このページの情報は2026-09-12時点の一次情報にもとづき、2026-10-01に生成されています。
料金プラン・制度は変更されることがあります。実際の手続き前には必ず各社の最新の公式情報をご確認ください。各社名・ロゴは各社の商標です。
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