海外赴任が決まったとき、賃貸物件に住んでいる人は退去すれば済みますが、持ち家がある場合は「そのまま空き家として維持するか」「人に貸すか」「売却するか」という判断が必要になります。どれが正解かは赴任期間の見通しや資産状況によって異なりますが、まずはそれぞれの選択肢で実務上何が起きるのかを正確に理解しておきましょう。
- 維持
- 放置すると固定資産税の住宅用地特例が外れるリスク。管理サービスの利用が現実的
- 賃貸
- 個人の居住用に貸すなら家賃の源泉徴収は原則不要(重要な例外)
- 売却
- 個人の居住用・1億円以下の購入なら売却代金の源泉徴収も原則不要
①空き家のまま維持する場合
空家等対策の推進に関する特別措置法に基づき、市区町村長から勧告を受けた「特定空家等」または「管理不全空家等」(2023年改正で追加)に該当し、賦課期日(1月1日)までに必要な措置が講じられない家屋の敷地は、固定資産税・都市計画税の住宅用地特例の適用対象から除外される。除外は勧告の翌年から適用され、小規模住宅用地(200㎡以下)は課税標準額が1/6になる特例が外れるため、固定資産税が実質最大6倍程度になりうる。管理不全空家等は特定空家等ほど基準が明確でなく、自治体ごとに判断が異なる。
(出典:①空き家のまま維持 公式情報、①空き家のまま維持 公式情報)一次情報で確認済み
HOME ALSOK るすたくサービス:1か月に1回巡回し、屋外の指定箇所(10か所まで。玄関扉・勝手口・門扉・車庫・倉庫・給湯設備・雨どい・道路沿いの庭・エアコン室外機等)の異常(破損・盗難・ゴミの投棄など)の有無をEメールで報告。郵便受けの投函物の回収・整頓も実施(指定住所への送付希望時は別途送付費用)。オプションで換気・通水・建物外観/内観(各10か所まで)の確認等も追加できる(るすたくセキュリティ契約時)。不審者侵入時にガードマンが駆けつける「るすたくセキュリティ」もあり。初期設置工事費0円、対応エリアは全国。転勤・長期入院・海外出張などで長期不在となる自宅の管理に利用できると案内されている。 二次情報(比較サイト)では、るすたくサービス単体が一般価格で月額4,400円、ホームセキュリティ契約者向けで月額2,200円、見回り・投函物整頓・ホームセキュリティをまとめた「るすたくセキュリティパック」が月額5,500円、とされている。ALSOK公式ページでの正確な現行料金表への直接到達は今回未完了。
(出典:HOME ALSOK るすたくサービス 公式情報、HOME ALSOK るすたくサービス 公式情報)一次情報で確認済み
家具・家財を一時的にどこかへ預ける必要がある場合は、引越し(トランクルーム・国内引越・海外引越)のページも参考にしてください。
②賃貸に出す場合
赴任期間に応じた契約形態を選ぶ必要がある。海外赴任中の一時的な賃貸では、契約期間を区切って更新がなく満了で確実に契約が終わる「定期借家契約」で貸し出すケースが多い。ただし契約形態(普通借家契約や、定期借家でも契約期間の設定次第)によっては、本帰国後すぐには自宅に戻れないケースがある点に注意が必要。
【最重要論点】非居住者(または外国法人)から日本国内の不動産を借り受け、日本国内で賃借料を支払う者は、法人・個人(事業者かどうか問わない)を問わず、支払いの都度20.42%の税率で所得税・復興特別所得税を源泉徴収し、原則支払った月の翌月10日までに納付する義務がある。【重要な例外】借主が個人で、自己またはその親族の居住用に借り受けた場合は源泉徴収不要。一般的な賃貸物件を個人の入居者(自分や家族が住むための賃貸)に貸すケースの多くはこの例外に該当し、借主側の源泉徴収は不要になる可能性が高い。ただし法人(社宅契約等)や、個人でも事業用として借りる場合は源泉徴収義務が生じるため、借主が誰か(個人の居住用か法人か)によって要否が変わる点に注意。
(出典:②賃貸に出す場合(源泉徴収) 公式情報)一次情報で確認済み
賃貸に出す際の『出国前準備チェックリスト』的な網羅的な公式一次情報への到達はできなかった。一般的に必要とされる項目(鍵の引き渡し、設備の動作確認、火災保険の契約者情報変更、管理会社への委任範囲の確認、家賃振込口座の指定、非居住者になった場合の火災保険契約者住所の扱い等)は、複数の不動産会社・保険会社の実務コラムで共通して言及されているが、個別の公式ページでの逐語確認までは行っていない。
③売却する場合
非居住者(または外国法人)から日本国内の土地等を購入し、譲渡対価を国内で支払う者は、法人・個人を問わず対価を支払う際に10.21%の税率で所得税・復興特別所得税を源泉徴収し、原則支払った月の翌月10日までに納付する義務がある。【重要な例外】個人が自己またはその親族の居住用に購入し、譲渡対価が1億円以下であれば源泉徴収は不要。多くの一般的なマイホーム売買(買主が個人で自分の住まいとして1億円以下で購入)はこの例外に該当する可能性が高い。一方、不動産会社(法人)が買い取る場合や、個人でも投資用として購入する場合は源泉徴収義務が生じる。
(出典:③売却する場合(源泉徴収) 公式情報)一次情報で確認済み
非居住者が国内の不動産を売却した場合、原則として売却の翌年の2月16日から3月15日までに確定申告書を税務署に提出する必要がある。要件を満たせば居住者と同様に居住用の3,000万円特別控除等の適用を受けられる。確定申告で計算した税額が源泉徴収された金額より少なければ差額の還付を、多ければ差額の追加納付を行う。申告その他国税に関する事項を処理する必要がある非居住者は、納税管理人の選任が必要になる(`/zeikin/`ページの納税管理人セクションと同一制度。詳細はそちらを参照)。 住民票・税・年金の手続き(納税管理人)はこちら
(出典:③売却する場合(確定申告) 公式情報、③売却する場合(確定申告) 公式情報)一次情報で確認済み
判断のポイント:何を比べればいいか
具体的な金額シミュレーションではなく、読者が意識すべき観点を整理:①空き家維持コスト=固定資産税・都市計画税(特例除外リスク含む)+空き家管理サービス費用(月2,000円台〜5,500円程度が目安)+老朽化の修繕費を『帰国までの想定年数』で掛け算した総額で考える。②賃貸収入=家賃収入から管理委託手数料・原状回復費用・空室リスクを差し引いた実質額で考え、源泉徴収の要否で手取りキャッシュフローが変わる点も踏まえる。③売却益=譲渡所得(売却価格-取得費-譲渡費用)への課税(居住用3,000万円特別控除等の適用有無で大きく変わる)を差し引いた手取り額で考え、帰国後に再度住む予定があるかで機会費用(再購入コスト)も加味する。④いずれの選択肢も帰国時期が未定なほど、維持・賃貸側の実務負担(管理会社とのやり取り、納税管理人の継続)が長期化するリスクがある点を判断材料として提示する。
よくある質問
Q. 非居住者は不動産を貸したり売ったりすると必ず源泉徴収される?
A. いいえ。借主・買主が個人で、自分や家族が住むための契約であれば、原則として源泉徴収は不要です。法人契約や投資用の場合は源泉徴収が必要になります。
Q. 空き家をそのままにしておくのが一番簡単?
A. 手続きは少ないですが、管理を怠ると「特定空家等」等に該当して固定資産税が跳ね上がるリスクがあります。定期的な管理サービスの利用をおすすめします。
Q. 結局、維持・賃貸・売却のどれを選べばいいですか?
A. 簡単にまとめると、数年で帰国する見通しなら「①空き家のまま維持(管理サービス利用)」、長期の見通しなら家賃収入が見込める「②賃貸」か、資産を整理する「③売却」が現実的な選択肢です。維持する場合は空き家管理サービス、家財の一時保管が必要な場合はトランクルームの利用も検討してください。判断材料は上記「判断のポイント」を参照してください。
出典・更新履歴
出典:①空き家のまま維持 公式情報、①空き家のまま維持 公式情報一次情報で確認済み
出典:②賃貸に出す:非居住者への家賃支払いに関する源泉徴収義務【最重要論点】 公式情報一次情報で確認済み
出典:③売却する:非居住者からの不動産購入に関する源泉徴収義務 公式情報一次情報で確認済み
出典:③売却する:譲渡所得の確定申告 公式情報、③売却する:譲渡所得の確定申告 公式情報一次情報で確認済み
出典:HOME ALSOK るすたくサービス 公式情報、HOME ALSOK るすたくサービス 公式情報一次情報で確認済み
出典:サブリースと管理委託の違い 公式情報一次情報で確認済み
出典:参考情報 公式情報、参考情報 公式情報一次情報で確認済み
このページの情報は2026-09-12時点の一次情報にもとづき、2026-10-01に生成されています。
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