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配偶者のキャリア配偶者の海外赴任に帯同:「休職」と「退職」どちらを選ぶ?

配偶者の海外赴任が決まったとき、多くの人がまず直面するのが「今の仕事をどうするか」という問題です。選択肢は大きく2つ、勤務先に「配偶者同行休職制度」があればそれを使って休職する道と、退職して帯同する道です。まずはこの2つの実務上の違いを整理します。

休職
会社の社会保険から外れる可能性がある(一律ではない)。復職前提
退職
雇用保険の受給期間延長制度が使える(→雇用保険の受給期間延長)
企業一覧
配偶者同行休職・再雇用制度の導入企業87社の例を掲載

配偶者同行休職・再雇用制度がある企業の例

配偶者のキャリア

近年、家庭生活と仕事の両立、人材確保の観点から、配偶者同行休職制度や、退職しても復職できる再雇用制度を導入する企業が増えています。以下は導入例です。個別に最新の公式情報をご確認ください。2026年9月時点の情報です。

配偶者同行休職制度(休職して帯同する)

企業・団体名期間制度名
ソニーグループ株式会社最長5年フレキシブルキャリア休職制度
セコム株式会社最長5年SECOMライフサポート制度(帯同休職)
大和証券グループ最長5年配偶者転勤同行休職制度
住友電気工業株式会社最長5年配偶者海外赴任等休職制度
日本ガイシ株式会社(NGK)最長5年配偶者の海外赴任に伴う同行休職
三菱自動車工業株式会社1ヶ月〜最長5年帯同休業制度
NRS株式会社最長5年配偶者同行休職制度
独立行政法人日本貿易振興機構(JETRO)最長4年(通算)配偶者同行休業制度
国家公務員(人事院所管)最長3年配偶者同行休業制度
地方公務員(東京都等各自治体)最長3年職員の配偶者同行休業制度
帝人株式会社最長3年配偶者海外転勤同行休職制度
ニデック株式会社(旧日本電産)最長3年配偶者転勤休職制度
KDDI株式会社最長3年配偶者同行休職制度
株式会社資生堂最長3年配偶者転勤同行休職制度
味の素株式会社規定あり(年数非公開)WLB休職(配偶者転勤同行)
大阪ガス株式会社最長3年海外帯同休職制度
日本郵船株式会社最長3年配偶者海外赴任同行休職制度
住友化学株式会社最長3年配偶者海外赴任同行休職制度
アサヒグループホールディングス株式会社(アサヒビール)最長3年スキルアップ休職制度(配偶者同行休職を含む統合制度)
キリンホールディングス株式会社最長3年ワーク・ライフ・バランスサポート制度(配偶者同行休職を含む統合制度)
株式会社リコー/リコージャパン最長3年配偶者転勤同行休職
丸紅株式会社最長3年配偶者海外赴任帯同休職制度
旭化成株式会社最長3年配偶者海外赴任同行休職制度
日本製鉄株式会社最長3年配偶者海外転勤同行休職制度
エーザイ株式会社最長3年配偶者海外赴任帯同休職
株式会社みずほフィナンシャルグループ最長3年配偶者転勤同行休職
株式会社日立製作所原則最長3年配偶者海外勤務休職制度
全日本空輸株式会社(ANA)最長3年配偶者海外転勤休職制度
日東電工株式会社(Nitto)最長3年海外配偶者同行休職
積水化学工業株式会社最長3年配偶者転勤等休職
日産自動車株式会社規定あり(年数非公開)配偶者帯同休職制度
三菱地所株式会社最長3年配偶者転勤帯同休職
日鉄物産株式会社最長3年配偶者の海外転勤による同行休職制度
四国電力株式会社国内最長2年/海外最長3年配偶者同行休職
日本航空株式会社(JAL)最長2年配偶者転勤同行休職制度
富士フイルムソフトウエア株式会社最長2年帯同に伴う私事休職
ENEOS株式会社(旧JXTGエネルギー)規定あり配偶者転勤同行休職(退職)制度
株式会社SUBARU規定あり海外赴任者帯同休職制度
豊田通商株式会社規定あり配偶者海外転勤帯同による休職制度
三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社規定あり配偶者海外赴任時休職制度
共同通信社規定あり配偶者同行休職制度
三井住友トラスト・ホールディングス規定あり配偶者転勤同行休職制度
株式会社プロテリアル(旧日立金属)規定あり配偶者転勤同行休職制度
三菱商事株式会社規定あり(最長3年程度)配偶者海外赴任同行休職制度
三菱ケミカル株式会社(旧三菱化学)規定あり(最長3年)配偶者海外赴任帯同休職制度
株式会社ブリヂストン規定あり配偶者転勤同行休職
日本政策金融公庫規定あり(最長3年)配偶者同行休業制度
TDK株式会社規定あり配偶者転勤同行休職制度
三井不動産レジデンシャル株式会社規定あり配偶者転勤同行休職制度
大東建託株式会社規定あり配偶者同行休職制度
損害保険ジャパン株式会社規定あり配偶者転勤同行休職制度
大成建設株式会社規定あり配偶者同行休職制度
株式会社IHI規定あり配偶者転勤休職制度

再雇用制度(退職して帯同し、帰国後に復職する)

企業名期間制度名
サントリーホールディングス株式会社最長10年ジョブリターン制度
トヨタ自動車株式会社退職後5年以内等プロキャリア・カムバック制度
株式会社デンソー規定あり再雇用制度(介護・配偶者転勤)
オリックス株式会社規定ありカムバック再雇用制度
日揮ホールディングス株式会社(JGC)退職・休職後3年以内Welcome Back制度
前田建設工業株式会社規定ありジョブリターン制度
株式会社コニカミノルタ規定ありジョブ・リターン制度(退職者再雇用制度)
株式会社豊田自動織機規定ありウェルカムバック制度
ニッパツ(日本発条株式会社)規定あり再雇用制度
東海理化電機製作所規定あり配偶者海外転勤同行休職制度(愛称:おかえりなさい制度)
マツダ株式会社規定あり再雇用制度(ジョブリターン)
郵船ロジスティクス株式会社規定ありジョブリターン制度
新菱冷熱工業株式会社規定ありジョブリターン制度
三井物産株式会社規定ありキャリア・リスタート制度(旧:配偶者転勤による退職者の再雇用制度)
住友商事株式会社規定あり配偶者の転勤に伴う退職者の再雇用
伊藤忠商事株式会社規定ありジョブリターン制度
日清オイリオグループ株式会社規定ありカムバック採用(旧:ジョブリターン制度)
リンテック株式会社規定ありジョブリターン制度
オリンパス株式会社規定あり配偶者の転勤等で退職した社員の再雇用制度(リエントリー制度)
富士通株式会社規定ありカムバック・再雇用制度
大豊工業株式会社規定あり再雇用制度
LINEヤフー株式会社(旧Yahoo! JAPAN)規定ありカムバック採用制度

このほか、株式会社INPEX、共同通信社、東京海上日動火災保険株式会社、株式会社八十二銀行、武田薬品工業株式会社、沖電気工業株式会社(OKI)、AGC株式会社、株式会社イトーヨーカ堂、住友理工株式会社、株式会社デンソーテクノ、株式会社ニコン、クボタ株式会社、愛知製鋼株式会社についても同様の制度が存在する可能性がありますが、当サイトでは最新の公式情報を確認できませんでした。制度の有無・詳細は各社の採用情報や人事担当窓口に直接お問い合わせください。

休職なら、社会保険・雇用保険はどうなる?

【見落とされがちな論点】私傷病休職の場合、被保険者資格は休職中も継続するのが一般的(昭和26年3月9日保文発619号通達に基づく)。しかし配偶者同行(帯同)休職についてはこの通達に明確な基準が示されておらず、実務では個別判断になる。ある社労士事務所の実例では、無給かつ6か月〜最長3年という長期の休職であることから、管轄の年金事務所より『実質は使用関係の消滅とみるを相当とする場合に該当し、被保険者資格を喪失する』との見解を受けたケースが報告されている。つまり、私傷病休職とは異なり、配偶者同行休職では健康保険・厚生年金の資格そのものを失う可能性がある。ただしこれは一事例における一年金事務所の見解で、全国一律の確定基準ではなく、会社の制度設計・個別の年金事務所の判断により異なりうる。国家公務員の配偶者同行休業制度では、給与は支払われないが国家公務員共済組合法の適用があり掛け金を支払う必要がある旨が人事院Q&Aに明記されている。

(出典:社会保険(健康保険・厚生年金) 参考情報)伝聞情報(未確認)

休職は退職ではないため、受給期間延長制度(離職が前提)は対象外。雇用保険の被保険者資格自体は、休職中であっても雇用契約が変更され資格取得要件(31日以上の雇用見込み、週20時間以上の所定労働時間)を満たさなくなった場合でない限り継続する、とのハローワーク見解が同記事で紹介されている(雇用保険法第6条に基づく一般的な考え方)。つまり『休職を選べば雇用保険にも入り続けられる』が基本線だが、これも個別のハローワークへの確認事項として紹介されている。

(出典:雇用保険 参考情報)伝聞情報(未確認)

退職金・勤続年数への影響

休職制度は法律上の定めがなく、休職期間を退職金計算上の勤続年数に通算するかは会社の裁量・就業規則による(一律の法的ルールはない)。退職金は在職中の業績貢献への功労褒賞的な性格を持つため、労務提供のなかった休職期間は勤続年数として算定しない(通算しない)と定める企業が多いとされる(複数の社労士・人事コンサル系記事で一致)。労働基準法で勤続年数の扱いが明確に定められているのは年次有給休暇の算定基準のみで、退職金の計算基準には法律上の縛りがない。休職を選んだ場合に退職金が減るかどうかは、各社の就業規則・退職金規程を個別に確認する必要がある。

(出典:退職金・勤続年数への影響 参考情報、退職金・勤続年数への影響 参考情報)伝聞情報(未確認)

帯同中、キャリアを止めない工夫

多くの国では、駐在員本人が取得する就労ビザとは別に、帯同する配偶者は『配偶者等ビザ(帯同ビザ)』で滞在するのが一般的で、このビザでは原則として就労が認められない(または厳しい制限がある)国が多い。国による違いも大きく、イギリスは配偶者ビザでも就労可能、アメリカやシンガポールは労働許可証があれば就労可能とされる一方、中国やタイでは就労ビザへの切り替えが必要とされる。就労ビザの取得にはスポンサー企業が必要になるなどハードルが高いことが多い。重要なのは、日本本社の給与で日本国内向けの業務を『リモートワーク』として行う場合でも、現地の労働法上は『その国での就労』とみなされ、報酬の有無にかかわらず許可なく行うと違法就労になりうる点(収入の有無ではなく、ビザの種類が働けるかどうかを左右する)。

(出典:帯同ビザ(配偶者ビザ)による就労制限 参考情報、帯同ビザ(配偶者ビザ)による就労制限 参考情報)伝聞情報(未確認)

①越境リモートワーク(日本本社に籍を置いたまま日本国内向け業務をリモートで行う):ビザの就労制限に抵触するリスクがあるため要注意(上記参照)。②フリーランス・業務委託としての就労:現地の労働法・税務の扱いは国によって異なり、個別確認が必要。③オンラインでの資格取得・スキルアップ:ビザ制限を受けずに行える選択肢で、帰国後のキャリア再開に向けた準備として紹介されることが多い(簿記、FP、社会保険労務士、行政書士等が例に挙がる)。④現地での就労許可を得たうえでの現地就職:国によっては配偶者ビザのままでも就労許可を別途取得できる場合がある。近年はDeel等のEOR(Employer of Record)サービスで、企業が帯同配偶者を現地法人経由で雇用する仕組みも登場している(新しい選択肢として紹介するに留め、特定企業の推奨は避ける)。

(出典:帯同中のキャリア継続の一般的な選択肢 参考情報、帯同中のキャリア継続の一般的な選択肢 参考情報)伝聞情報(未確認)

帰国後の再就職に向けて

以前は、就業していない期間(駐在帯同期間)を『ブランク』として敬遠する採用慣習が根強かったが、近年の労働力不足やIT関連企業の増加を背景に、一部の伝統的な大企業を除けば、就業していない期間が数年あっても意欲とスキルのある人材を積極的に採用したいと考える企業が増えているとする実務コラムが複数見られる。対策として共通して挙げられるのは、帯同期間中に得たスキル・経験(語学力、国際感覚、異文化適応力、現地での就労経験等)を言語化し、応募先企業でどう活かせるかを具体的に説明できるようにしておくこと。帰国後の再就職を見据え、帯同期間中にオンラインで資格取得・スキルアップをしておくことも一般的な対策として紹介されている。

(出典:ブランク期間がある場合の再就職の一般的な難易度・対策 参考情報)伝聞情報(未確認)

転職エージェント・転職サイトの活用も、帰国後に取りうる選択肢の一つ。ハイクラス・外資系求人に強いJACリクルートメントのような専門特化型のエージェントが候補になる。このほか、厚生労働省が運営する『カムバック支援ナビ』のように、企業の再雇用制度(本ページの企業一覧のうち「再雇用制度」カテゴリと関連)を通じたルートもある。帯同配偶者に特化した採用支援サービスも民間で存在するが今回は未調査。

よくある質問

Q. 休職を選べば、雇用保険の受給期間延長は関係ない?
A. はい。受給期間延長は退職(離職)が前提の制度です。休職なら雇用契約が続くため対象外です。退職を選ぶ場合は雇用保険の受給期間延長をご確認ください。

Q. 勤務先に配偶者同行休職制度が無い場合は?
A. 制度が無い場合は退職を検討することになりますが、企業によっては個別交渉に応じるケースもあります。まずは人事担当者に相談することをおすすめします。

出典・更新履歴

出典:社会保険(健康保険・厚生年金) 参考情報伝聞情報(未確認)

出典:雇用保険 参考情報伝聞情報(未確認)

出典:退職金・勤続年数への影響 参考情報、退職金・勤続年数への影響 参考情報伝聞情報(未確認)

出典:帯同ビザ(配偶者ビザ)による就労制限 参考情報、帯同ビザ(配偶者ビザ)による就労制限 参考情報伝聞情報(未確認)

出典:帯同中のキャリア継続の一般的な選択肢 参考情報、帯同中のキャリア継続の一般的な選択肢 参考情報伝聞情報(未確認)

出典:ブランク期間がある場合の再就職の一般的な難易度・対策 参考情報伝聞情報(未確認)

出典:帰国後の再就職の選択肢 参考情報、帰国後の再就職の選択肢 参考情報一次情報で確認済み

企業一覧87社の出典は各社公式ページ(表内リンク参照)。伝聞情報(未確認)

このページの情報は2026-09-12時点の一次情報にもとづき、2026-10-01に生成されています。

企業の休職・再雇用制度の内容は変更されることがあります。実際に利用する際は必ず勤務先の人事担当者・就業規則で最新の内容をご確認ください。